治した歯が悪くなるのはなぜ?~歯を失うことなく、一生快適に使うための手順~

あなたの家が火事になりました!!

大変です。
あなたの家の台所から煙が吹き出し、家が火事になりました。
あなたはどうしますか?

①火事になって家が壊れているのだから、修理をしな
くてはいけない。だから大工さんを呼んで壊れてい
るところを治してもらおう。

②まずは家が壊れている原因である「火」を消さなく
てはならない。だから消防署に連絡して火を消して
もらおう

答えは簡単!

火事になれば小学生でも119番に電話をして、消防隊に来てもらい火を消すということはすぐにわかります。
これが誰もが考える当たり前のことですが、この当たり前のことを基準としてお口の病気のことを考えてみましょう。

今、歯医者さんで行われていること

口の中に穴が開きました。おそらくむし歯です。
痛みはさほどではないのですが、冷たいものが凍みます。
食事をすると食べ物がつまり、咬むと少しの痛みを感じます。虫歯じゃないかと感じた方はそこで歯医者に出かけ、問題解決へと取り組みます。

「先生、穴が開いてむし歯だと思うのですが?」

「どれどれ、見てみましょう」

「大きな穴が開いてます。虫歯ですね。では治療をしま
しょう」

と伝えられ、おもむろに麻酔をしてもらうと、そのあとはお決まりの、キィーン!、ガリガリ!。
虫歯部分を削り終えると、あとは型取りをして次回には作った歯が入ります。
歯を留めるときにはセメントを入れた冠を、カンカン! とたたいて浮き上がらないように装着すれば完成です。
でもこの様子何かと似てませんか?
そうそう、大工さんが家を修理するときの音とそっくりです。
実は歯の治療は、口の中で大工仕事をしているようなものなのです。

当たり前が、当たり前でない、歯科治療

勘の良い方は気づかれたのではないでしょうか?

口の中に虫歯ができるというのは、歯が壊れていることであり、口の中で火事が起こっているのと同じです。

ただし違いは、「火」ではなくて「虫歯菌」が原因であるという点です。
家が火事ならば、まずは火を消し、そのうえで壊れたところを大工さんが修理します。
ですから口の中でもまずは虫歯の原因、つまり虫歯菌という火を消さなくてはなりません。

しかし、歯医者さんでは火を消す前にキィーン!ガリガリ!カンカン! という大工仕事が優先されているのです。
火を消さずにその横で大工さんがいくら家を治しても、火はまた隣に燃え広がり、また家が壊れます。

実はこれと同じことが口の中で起こっており、次から次へと歯が悪くなるのです。

つまり、壊れた歯を修理する対症療法が歯科治療の主流であり、根本から治す原因療法として取り組んでいないことが治した歯が悪くなる理由なのです。

正しい治療の手順

歯を失わないための正しい治療の手順は、3つのステップで進められます。

まず最初にするべきことは、歯を失う原因である4つの病気【むし歯・歯周病・不良な治療・かみ合わせ】の原因を取り除くことです
このことにより今問題がない良い歯が助かり、合わせて病気の再発も防がれます。

2番目のステップは、お口全体を総合的に高品質で治すことです。治療は1本ずつ行ったとしても、歯を使うときは口全体で使います。
バランスよく治すことが重要です。

そして最後のステップは、メンテナンスをすることです
歯医者さんの定期健診は、早期発見・早期治療が目的ではなく、手に入れた健康な状態を維持するために行うという考え方で受診することが重要となります。
このような手順を正しく実践すれば、歯は人生の終わりまであなたの豊かな生活を支えてくるのです。

「足立式POS歯科医療」~一生涯自分の歯で過ごすために~

あなたには何が見えますか?

この絵の中には何が見えるでしょうか?

ある人はわし鼻でストールをまとったうつむきかげんの老婆が見えるでしょう。
でもある人にはパーティーに出席するかのようないでたちの髪飾りをした若い女性の斜め後ろからの姿が見えています。

たとえ同じ絵であっても「見る人のとらえ方によって変わる」というのはある意味当たり前の事なのです。歯科医療も同じです。
見る人のとらえ方で違うものになってしまうのです。

保険制度における歯科医療のとらえ方

国民皆保険制度に慣れた日本人は、この保険制度が目指す歯科医療のとらえ方がスタンダードなものだと考えています。

しかしこの保険制度により提供される歯科医療がどのようにとらえられ作られたのかをご存知の方は少ないようです。

保険制度により提供される医療は、憲法第25条に謳われた、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」という概念に基づき構築されました。
そしてそれは、過去からの古典的な歯科医療の概念に基づき、悪くなったところを修理するという考え方で作られたものなのです。
ですから保険制度による歯科医療サービスは、口の中に病気が発生した場合、最低限の機能的な回復を行うことを目的としてとらえ、構築された仕組みなのです。

一生涯自分の歯で過ごすという
歯科医療の組み立て

もしあなたが、壊れた部分の修理ではなく、歯を悪くすることなく快適に使い続けるということを期待し、その結果を保険制度による治療で求めようとすると、それは無理なことです。
そのためには、今一度違う角度から歯科医学というものをとらえなおし提供の仕方も変える必要があるのです。

「生涯歯を悪くしない」、「快適に使い続ける」、「美しさをたもつ」という目的を達成するために、何が必要で、どのように提供し、それらがどうすれば効率よく効果的に患者さんに提供されるべきであるかを考え、整理しなおすということです。

足立式POS歯科医療とは

足立優歯科には、悩みを持った患者さんがお越しになります。
治療により期待通りの結果が得られなかったことで悩み、そしてその解決策を求めてお越しになるのです。
多くの方は、しっかり噛める歯にしたい、歯を失いたくない、質の高い治療を受けたい、と望まれたのですが、その結果が得られなかったのでした。
それは期待とは異なる内容を提供している保険医療という医療サービスを提供する医療機関を選択した結果起こってしまった結果だったのです。
足立式POS歯科医療とは、「一生涯自分の歯を使い続ける」という考えに基づき効果的・効率的に構築された自由診療による医療展開のシステムです。
もしあなたが今受診している歯科医療サービスで期待どおりの結果を得られていないとすればこのシステムを受診されることをお勧めします。

「うまく咬めない」~かみ合わせという病気の正体~

かみ合わせが原因で起こる不具合

□ 熱いものや冷たいものがしみる
□ 歯がグラグラしてくる
□ 歯がすり減っている
□ 歯が欠ける
□ どこで咬むとよいかがわからない
□ 歯の並びが乱れてきた
□ 口が開きにくくなる
□ 顎がガクガクする
□ 口を開くとき下あごがまっすぐに動かない
□ 頭痛がする
□ 肩こりがきつい
□ 腰痛が起こる
□ 歯ぎしりをする
□ 気が付くと歯を食いしばっている
□ 冠や詰め物の治療箇所がすぐに外れる
□ 鬱になる

これらの症状のうち、かみ合わせが原因で起こるものはどれだかわかりますか?
実はこれらすべての症状はかみ合わせが良くないことで発生する症状なのです。

正しいかみ合わせのための
3つのポイント

かみ合わせとはどのような問題なのでしょう。
実は病名こそありませんが、正しいかみ合わせの要件が満たされていないと歯は壊れ使えなくなります。
ですから、虫歯や歯周病と同様に良くないかみ合わせも歯を無くす病気の一つと考えることができます。

では良いかみ合わせ
とはどのような状態のことを言うのでしょう。
それには3つの条件が満たされていなくてはなりません。

①左右の顎関節での上顎と下顎が正しい位置にある状態ですべての歯が均一に
接触すること

②顎関節からできるだけ離れた位置にある上下の歯の接触により下顎の動きを
無理なく誘導できること

③すべての歯がかみ合った状態からこの誘導により下顎が動き始めると
奥歯はすぐに離れること

もしこのうち一つあるいは複数の条件が満たされていないときには、その状態を解決しようとする体の適応反応が起こります。
具体的には上下の歯を自力ですり合わせることにより歯をすり減らし、そのことによって3つの条件を満たすようにしようとするわけです。
この時筋肉は大きな力を発揮し歯ぎしりや食いしばりといった歯のこすりあわせをしますが、そのことによる弊害として上記のような症状を発し、その反応が過度になると歯が使えなくなるのです。

なぜ歯医者さんで
かみ合わせが治らないのか

多くの方がかみ合わせという問題で悩んでおられます。

しかしほとんどの方が自分の症状をかみ合わせによるものと気づいていません。
また歯科医師からも適切な説明や処置を受けることができていないことも実情です。

かみ合わせの問題を発見・診断・治療するために歯科医師が正しい知識と技術を持っていることは不可欠です。

そしてその条件に合わせ、口全体を一つの臓器としてとらえて総合的に対応するということが必要となります。
しかしそのような対処をする歯科医師が限られているという現状は否めないのです。

またかみ合わせの問題を改善するときには一度に対処する歯の本数が多かったり、微妙な調整に時間がかかったりします。
しかしながら日本における歯科医療の現場はあまりにも忙しく、一人の患者さんに対して1 回の診療に1 ~数時間という治療時間を確保することができていません。

このような事情から、実際の医療現場ではほとんど本格的なかみ合わせの治療が行われていないのです。
もしかみ合わせの問題ではないかと思われましたら、かみ合わせの専門医に相談されることをお勧めします。

自由診療を受診するということ~保険診療・自費診療・自由診療の違いを理解する~

自由診療は贅沢な治療を
受けることなのか?

「自由診療です」と言われると、高額な治療、特殊な治療、特別は人が受ける治療、・・・など、一般的ではない治療を受診することと考えている人が多いようです。
しかしこの「自由診療」の意味を正しく理解し、適切に選択している人は少ないのが実態でしょう。
ちなみに歯科医師であってこの違いを的確に説明できる先生は少ないようです。
歯科医療では、「保険診療」「自費診療」「自由診療」といった言葉が使われます。
そこで「自由診療」を正しく理解するために、まず「保険診療」とはどのようなものかを理解することから始めましょう。

保険診療で賄われるもの

「保険診療」とは、社会保険制度に基づく健康保険制度により支給される医療サービスのことです。
1961年に国民皆保険が達成されるとすべての国民がこの医療サービスを受診できるようになり、「医療サービスを受ける=保険診療」という感覚が定着するようになりました。
この社会保障制度とは憲法第25条「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基づいて、創設された制度です。
このため「保険診療」では、すべての医療機関で行われる治療について、

①治療の価格

②治療の方法

の2つを一定のものとして規定し、全国どこにおいても同じ基準で実施されるようにしました。

自費診療と自由診療

この「保険診療」の決められた治療の価格という点に対し、健康保険制度による治療を適応せずその価格とは異なる費用設定に基づき診療を行うことが「自費診療」です。

健康保険証を持ち合わせず「保険診療」の内容を受診した場合や、「保険診療」では認められない方法を用いた場合には、「自費診療」として費用を支払います。
「保険診療」が定めた治療の方法を用いずに行う診療が「自由診療」です。
特別な器材や材料、「保険診療」では認められていない治療の術式を用いる場合がこれに相当します。セラミックの歯を入れたり、インプラントを使ったり、あるいは矯正治療を行う場合などです。また、「保険診療」に認めらたこれらの内容であってもその進め方の手順が異なる場合も「自由診療」となります。
通常は数回の通院にて行う治療を1~2回で完了させてしまうような進め方を選択した場合がこれにあたります。

あなたに合った医療とは

多くの方は国民皆保険状態が日常的となっているため、「保険診療=医療」という風に考えがちです。
しかし「保険診療」はあくまで医療の一つの形であり、医療の中には「保険診療」がカバーしない様々な方法があるのです。
本来の医療では、これらの偏った範囲の中で医療行為を行うべきではなく、多くの方法の中からその患者さんに合った方法を選択し提供することが相応しく正しいこととなります。
繰り返しますが、日本人は当たり前のように「保険診療」を選択します。
それはそれが標準であり、正しいことのように感じているからです。
「保険診療」は先にも述べたように、行政が考える最低限度の生活を賄うために作られたものです。
あなたの生活が社会の中での最低限度であるというのであればそれはあなたに合った選択と言えます。
しかしもしそうでないならば、あなたの生活・経済力・社会的地位・嗜好・理想にあった医療を選択しなくてはなりません。
「自由診療」を受診することでは、より美しい、しっかりと噛める、歯を失わない、使い心地が良い、若々しいなど、あなたらしい、あなたのための医療を選択することが可能となるのです。

知られざる歯科保険診療の影 ~保険診療の功と罪~

健康保険証は医療機関への入場券

体調が悪くなり、お医者さんへ行く。
この時必ず持参するものが健康保険証です。
このため皆さんにとってこの健康保険証はいわば医療機関への入場券のようなものとなっています。
通院した医療機関にこの健康保険証を提示すれば、国が定めた健康保険制度に基づく保険診療を受診することができます。
費用は全国一律で、処置された内容によって定められているため、安心して治療を受けることができます。

この制度は、憲法第25条「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基づいて、創設された制度であり、長期にわたりその制度に慣れ親しんでしまっているため、多くの国民はこの制度の利用に対しなんら疑問点を持たなくなっています。

健康保険制度の良い点

健康保険制度の良い点は、病気になった時に受ける医療サービスを安価で受診することができることです。
この制度は相互扶助という概念をベースとして作られています。
たとえばこの制度に10人の人が参加しているとしましょう。
10人が毎月1,000円の保険料を支払ったとすれば10,000円の医療費の支払い原資が確保されます。もしこのうち一人が病気になり、その時の治療費が10,000円必要だったとします。すると10人から集めた総額の保険料10,000円でこの費用が賄われます。
一人でこの資金を使うことになりますが10人同時に病気になることはないため、翌月にはほかの人が病気になったとしても順繰りにこの費用でみんなの治療費を支払うことができるわけです。
実際には税金からも費用補てんが行われており、このような仕組みによって医療サービスに支払う費用がきわめて安く済むというのが良い点です。

健康保険制度で歯が悪くなる理由

しかしこの制度には利用者に見えていない欠点があります。
それは歯科治療の場合この制度を利用している人で歯を失うことなく守り続けることができた人がほとんどいないということです。
それはこの制度の2つの欠陥による3つの問題によるものです。

1つ目の欠陥は、制度による治療費用設定があまりにも安価であるということです。
歯科医療サービスの提供者である歯科医院はボランティアではなく経営を行っているわけですから、この費用設定の範囲で採算性のある対応を迫られます。
その結果短時間で治療を終えなければならないという事情が生じ、結果として医療の質の低下という1つ目の問題を招きます。
またこのことは患者さんとの会話の時間も生産性に寄与しないという理由から奪ってしまうこととなり、患者さんの期待の確認や正しい情報が提供できず、患者中心の医療展開ができないという2つ目の問題も引き起こします。

2つ目の欠陥は、医療の質の管理ができない仕組みであるということです。
歯科医師が提供した医療の質が医療水準からみた合格点に達していなかったとしても、処置をした歯科医師がこれでOKと判断すれば処置は完了します。
そして処置を行ったという事実に対して支払いが行われるという仕組みです。
つまり医療の質が良かろうが悪かろうがそのチェックはなく、質の低下に歯止めがかからないという3つ目の問題です。

ですからこのような3つの問題により社会保険制度による歯科治療では、質を問わな
い大量生産薄利多売型のビジネスモデルとなり、歯を守るという結果を出せなくなって
いるのです。

患者としての選択

保険制度による歯科医療サービスを患者として選択する場合は、この制度の良い点と悪い点を正しく理解して選択する必要があります。

もし自分自身の歯を失うことなく快適に使う、あるいは失った機能や美しさを満足できるよう取戻したい時は、治療に先立ち妥協せず納得できるまで歯科医師とじっくり相談することが大切です。

 

美しい人生のすすめ ~あなたを生まれ変わらせる口元と笑顔~

口元の悩み

人として豊かな人生を謳歌するためには、ほかの人との交流が欠かせません。
無人島に一人で生活するならいざ知らず、現代社会に生きる上では、自分の意見や気持ちを人に伝えるのは「口」の役割であり、自信をもって人前で大きな口を開けて笑えるのも、「美しい白い歯」があってのことです。
明眸皓歯とは美人のたとえであり、白く整った歯が美人の条件とされているように、その口元が他人に与える印象は代えがたいものがあります。
しかしこの口に問題があり、笑う時には口元を隠し、写真撮影の時には笑顔を見せず、必ず写真の端の方に写っている、こんな控えめな人生を過ごしている方がおられるのも事実です。
このような方は是非ともこの口元の悩みを解消されることから取り組まれるとよいでしょう。

60歳から歯並びを治す

2人の子供を持ち子育てに奮闘する母親でありながら、ご自身の仕事も続けてこられてきたTさんは58歳でした。

「もうすぐ定年だし、子育ても終わりました。今度は自分のために少し手をかけてあげたいんです。ずっと気になっていた歯並びを治したい」

こんな思いでお越しになられました。

「今からでも歯並びを治す矯正治療はできます」

この言葉を頼りに矯正治療を始めた約1年後、歯の位置は整い、気になっていた出っ歯もまったくわからなくなりました。
すると、笑顔に明るさが生まれ、より若々しく変化されたんです。
着こなす洋服の雰囲気も変化し、明るい色を好むようになられました。
「若返ったでしょ」とおっしゃるTさんは、素敵な女性に変身されたのだと感じました。

いつになっても若々しくありたい、これは女性の願いなんでしょうね。

美しく自然な歯を求めて

30代後半のBさんは陽気で活動的な女性です。

仕事のオフにはバイクでツーリングを楽しんでおられます。
しかし彼女にも悩みが…。

「写真を撮るとき笑顔で写すと口元が暗くなってしまうんです。だからどうしても笑えなくて…。」

よく検査をしてみると、小さな虫歯を樹脂の材料で修復した前歯では、その樹脂の材料が変色し歯の色が暗くなっていたのでした。
また、手入れの不足から歯垢の除去が不十分で、歯茎が炎症を起こしていました。
多くの方は歯の色こそが問題とお考えですが、実は歯ぐきに炎症があり、歯周病になっていると口元は暗くなってしまいます。

歯磨きを見直し、歯ぐきを引き締め美しいピンク色の歯ぐきを取り戻したうえで、金属を使わない人工ダイアモンドのジルコニアを用いたオールセラミックスの冠を装着することで明るくきれいな口元を回復されました。

「まだまだいける!」

これが治療後のNさんのコメントでした。

一度きりの人生へチャレンジ!

人は自らの人生をイメージ通りに過ごしたいと考えます。
つまり自己実現に対し強い欲求があるのです。
しかしさまざまな事情が自己実現を妨げてしまい、人生すべてがイメージ通りに展開することはありません。

ただ、このような状況をどのように捉えるかで人生は変わります。

ある年齢でできなかったことでも、事情が変わった時期を迎えたときに取り戻すことはできるのです。
そして口元の問題もこの一つと考えることができます。自信の持てる口元に変化させていくことにより、ほかの事柄に対しても積極性が出てきます。
このような効果が前向きな人格を生み出し、人生を変えることにつながるのかもしれませんね。

もしあなたがお口や歯の事で悩み、「仕方がない」「諦めよう」などと後ろ向きに物事を考えるパターンに陥っているとしたならば、この考え方を捨て、前向きに取り組んでみるのはいかがでしょうか?

ピンピンコロリは噛める口から ~第3の人生を楽しむために~

第3の人生への準備

第1の人生は生まれてから結婚するまで、第2の人生は結婚後子供が自立するまであるいは仕事をリタイアするまで、と言われます。
そして、これらの期間を乗り越え、自分らしい時間を謳歌するのが第3の人生です。
しかし気が付けば、若いころのような体力がなく無理がきかない、新たなことを習得するにも時間がかかってしまう、思うようにてきぱきと動けないなど、いろいろと悩みは尽きません。
今や平均寿命は男性80歳女性86歳、いま元気な60歳以上の方の平均余命は90歳にまで伸びています。ですから人生の終焉が訪れるまでにはまだまだ長い年月があるということです。
この間最後の時間を迎えるまで活躍し続けるのが「歯」です。今回はこの歯のとの関係についてご紹介します。

ピンピンコロリと口の健康

いくら寿命が長くなったからと言って、ただ単に生きているだけというのでは意味がありません。もし寝たきりになったり認知症になれば、本人の意思とは異なり周囲に大きな負担をかけてしまいます。
このため、できれば「ピンピンコロリ」の人生であってほしいと誰もが願っています。
平均余命が90歳を超える時代へと入り、この寿命の中身・質を考えなくてはならない時期となってきました。
そこで注目すべきポイントは「健康余命」という概念です。健康余命とは平均余命から寝たきりや認知症になってからの平均年数(不健康余命)を差し引いた年数を言います。平均余命が健康余命と同じ人、つまり不健康余命の期間がない方がピンピンコロリで人生を終えた方ということになります。この健康余命では、お口の健康と一定の関係があることがわかっています。
右上のグラフをご覧いただければわかりますが、歯がしっかりと残っていてよく噛める人の方が平均余命が長く、不健康余命が短いという結果です。
逆に歯が無くなり、よく噛めない人は、平均余命が短く、また不健康余命が長いという結果となっています。

噛む能力を守る

歯周病や虫歯は病気そのものが科学的に解明され、これらの病気から歯を守ることはさほど困難ではなくなってきました。
しかしながら歯が残っているからよく噛めるということは言えません。

よく噛めるためには残っている歯が口という機能を正しく維持していなければならないからです。しっかりと噛むためには、口という臓器の構成要素である、「顎関節」「筋肉」「上下の歯の接触関係(かみ合わせ)」「歯周組織(歯を支える歯ぐきと骨)」そして「頑丈な歯」のすべてに調和がとれた状態で、健康でなくてはいけません。
そのためには、まずこれらの状態を正しくチェックし、問題がないかを確かめることが必要となるのです。
もし問題が見つかれば、出来るだけ早く問題を解決し、まずは健康な状態に整えることが賢明です。このためには、かかりつけの先生に申し出て、このような要素について総合的な診査をしていただくことが必要です。
もしそのようなかかりつけの先生がいない場合は、デンタルドック(歯の人間ドック)を受診することもよいでしょう。

「ピンピンコロリ」を目指すならば、まずは「お口の健康管理」という認識を持ちましう。そうすれば健康余命が伸び、豊かな第3の人生を楽しんでいただけます。

 

生涯入れ歯にならないために ~歯を失う4つの病気を正しく理解しよう~

歯は悪くならない???

歯は正しく管理すれば悪くなることはありません。それどころか生涯にわたり入れ歯になることはなく、使い続けることができます。
そのためには歯を失わないことが大切であり、歯を失うに至らしめる病気が発生しなければよいのです。

この歯を失うに至らしめる病気は4つしかありません。
ですから、この4つの病気を正しく理解し、しっかりと管理を行うことが大切なのです。

病気① むし歯
歯自体が壊れていく病気を「むし歯」と呼びます。これはお口の中に棲みついている細菌が原因です。この細菌は口の中に入った糖分を原料として乳酸という酸を作ります。この酸が歯を溶かしていく病気の事です。歯のかみ合わせの面の溝や歯と歯の間部分から発生する事が多い病気です。
勝手に治ることはありません。
このむし歯から歯を守る方策は、細菌の量を問題が発生しない量にまで少なくすか、あるいは原料となる糖分の供給を減らすことです。
具体的には、歯磨きをしっかりと行うことと甘い物の食べ方に注意をすることとなります。これ以外では歯自体のむし歯に対する抵抗力を高めるために、フッ素を積極的に応用する方法も有ります。
あなたに合った予防の方法は歯科医院で指導してもらうことができます。

病気② 歯周病
歯を支える歯ぐきと骨が壊れる病気を「歯周病」と呼びます。口の中に棲みついている細菌が原因ですが、むし歯の原因菌とは異なります。
この細菌は歯と歯ぐきの境目の歯ぐきの溝の中に棲みつき、慢性的に炎症を起こさせ、この炎症により歯ぐきと骨が壊れます。
むし歯同様に勝手に治ることはなく、この細菌を除去することが病気の予防の基本となります。歯ぐきの溝の深さが3㎜程度までならば、自分自身の管理によりこの細菌を確実に除去することが可能ですが、4㎜を超える歯ぐきの溝の深さがある時は、専門家の手助けが必要となります。

病気③ 良くない治療
むし歯や歯周病に侵された所は自然に治ることがないため、何らかの治療により問題解決を行います。
しかしこの治療が正しく行われていない場合、その治療が原因となり新たな虫歯や歯周病を引き起こしたり、本来使える歯の寿命を短くしたりします。これが「良くない治療で、歯を失う病気の一つと考えることができます。
具体的には、適合の精度が低い治療物や不完全な歯の根の治療などです。治療における重要なポイントは、精度が高く、口全体としてバランス良く治療がなされていることです。
このためには、治療に用いる材料に良い材質を選ぶこと、そして治療後には処置状態の確認をすることが効果的です。

病気④ かみ合わせ
上下の歯の接触の仕方が悪く、歯に無理な力が加わって歯が壊れるのが「かみ合わせ」の病気です。
口という臓器はあごの関節、あごを動かす筋肉、そして上下の歯によって構成される臓器です。この臓器は非常に敏感で30ミクロン(1㎜の1000分の30)の厚みでも敏感に感じる事が出来ます。
このため正しい位置で上下の歯が接触しない場合や、円滑な下あごの動きを妨げるようなすり合わせの状態が歯のかみ合わせ面にあると、歯に無理な力が加わり、歯が欠けたり、グラグラになったり、肩こりや顎関節の痛みなどを引き起こしたりします。
歯科医師が適切なかみ合わせの調整を行うことによりこの病気から歯を守ることができます。

病気を正しく確認すること

歯を失わないためには、これら4つの病気が発生していないかどうかを正しく確認することが不可欠です。
ですから治療に先駆け精密な検査を行い、この様子を見極め、効率的・効果的に対処してもらう事が必要となるのです。
自分のお口の様子を正しく確認されたい方にはデンタルドックが有効です。

歯を失わないための治療の手順 ~歯科治療における原因療法~

 歯が悪くならない、
これって歯性の問題なの???

 歯を悪くしたくない
 入れ歯にはなりたくない
 しっかりとおいしく食事がしたい
 美しい口元で若々しくいたい

このような思いはすべての患者さんがお持ちです。しかしその期待どおりに歯を使い続けている人とそうではなく何度も歯医者さんに通っても歯が悪くなり続けている人もいます。
「歯性が悪いんだ」と諦めている方も多くおられるようですが、歯を悪くせず快適に使い
続けている人とはいったい何が違うのでしょうか?

歯を守る「原因療法」による歯科治療

従来の歯科医療は、悪くなった歯を治す、歯が無くなったところに歯を入れる、
といった修理を行うことが治療の中心でした。
このように発生した問題の改善を行うことにポイントを置いた治療(症状を治す)を対症療法と言います。
これでは歯の修理をしなくてはならなくなった原因が取り除けていないため、また次の問題が発生し、これが繰り返されると歯を失うことになります。
これに対し歯を悪くせず快適に使い続けている方では、この歯を失う病気の原因に
着目し、その原因を取り除くことから始めています。
これが歯科治療における原因療法で、この取り組みが歯を健康に保ってくれます。
ではこの原因療法は、どのような手順で進められるのでしょうか?

① 精密な検査
まず最初にすることは、歯を削ることではなく、現在のお口の中にどのような病気が発生しているのかを正しく認識することであり、そのために精密な検査をします。
歯を失う病気には、虫歯、歯周病、不良な治療、かみ合わせの問題という4つの種類がありますが、これらの病気を正しく理解することが基本です。

② 原因の除去
問題が明確になれば、病気の原因を取り除くことから始めます。虫歯や歯周病は口の中の細菌が原因であり、この細菌を取り除くにはご自身の歯磨き習慣を改善することと専門家によるクリーニングが必要です。これは予防プログラムとして展開されます。
また、かみ合わせの問題は歯に加わる力の調整であり、正しい顎関節の位置で均等に適正な力が加わるようにしなければなりません。これは予防咬合調整として展開されます。

③ 総合治療
次に行われるのが治療となります。
治療では部分的な補修をするのではなく、お口全体で一つの臓器であるという考えのもとに、バランスを整えながら全体にわたる治療を同時に行います。
これを総合治療といます。総合治療では、不良な治療が発生しないよう良質の材料を用い精密な治療が行われます。

④ メンテナンス
総合治療により健康なお口が回復できたならば、その状態を維持する取り組みを行います。
これがメンテナンスです。
患者さんの様子に合わせて個別のプログラムを計画し、年に2~6回程度のペースで実施されます。
歯が悪くならない方というのは、このような手順の原因療法による医療を受診されているのです。

はっきりさせよう治療計画 ~あなたの口はどうなるの?~

治療前に必ず確認すること!

お任せ医療・お仕着せの医療が当たり前のようになっている日本の保険制度による
歯科治療ですが、患者さん中心の医療の時代を迎えた現在では、どのような治療で
あってもしっかりと治療の前にその内容を確認することが必要です。

今回は、治療前に確認すべき項目とその内容について考えて見ましょう。

① 治療の方法
病気の診断の報告を受けた後、それに引き続き治療の方法をどのように選択するかは重要なポイントで、一つの病気に対してもいくつかの治療方法があり、それぞれ
の方法には利点と欠点があります。また、病気によっては治せる限界もあります。
ですからさまざまな方法の中から、あなた自身の希望に合った結果につながるであろ
う治療方法を見つけ、自分自身で納得して選択されるこ
とが必要です。

② 治療のスケジュール
治療の方法を決定するに当たっては、時間や期間の問題も重要です。
たとえば歯医者さんは嫌いだから一回の治療時間が長いことは耐えられないという方は、1回の処置時間を短くし、その代わりに通院回数を増やし治療することになります。しかし仕事が忙しく時間が取れない方や、効率よく治療を進め早く終わらせたいという方の場合には、一回当たりの治療時間を長く確保し集中的に治療して通院回数を
減らすことが必要です。
ちなみに一回の治療時間を3時間以上、場合によっては1日をかけて、数回の来院で治療を完了させることができる場合もあります。このことにより治療が完了するまでの期間を短くすることもできるのです。これらのことは事前に主治医と十分に相談し決めることが賢明でしょう。

③ 治療の費用
歯科の治療には、腫れた歯ぐきや歯の痛みを取り除くといったいわゆる病気を治す
処置と、虫歯で空いた穴を埋めたり失った歯を新たに作るといった壊れた機能を取り
戻す治療とがあります。

そしてそれらの処置を行う場合、その手順やその時に使う器具・機械、またその治療
方法によってもさまざまな方法が選択できます。

これらをどのように組み合わせて治療を行うかということで治療費用は決まります。
健康保険だけではできない方法でも、歯にとっては良い結果をもたらす方法もあり、
これらを比較検討して治療方法を決定し、事前にその治療費用を明確にしておくことも重要です。

今、日本の歯科医療に欠けているものr

お口の中に発生する病気は、生活習慣病であり、また慢性的に進行する病気です。
しかしその治療に当たっては、単純に機能を回復するだけではなく、その回復の仕
方において個人個人の好みが大きく表れてきます。
一般的な医科の治療では、病名に応じて一定の治療方法で展開されるのに対し、
歯科の治療では治療手技や手順また治療に用いる材料において様々な選択方法が
あるため、治療方法は多種多様になります。

たとえば1本の歯を失ったとしましょう。その失った歯への対処には

 ①そのまま放置する

 ②取り外し式の入れ歯を用いる

 ③失った歯の両側の歯に冠を入れてその歯をつなぐブリッジとする

 ④失った部分に人工歯根【インプラント】を入れる

という方針があり、それぞれの方法において異なる設計と材料の選択があり、
具体的な治療方法は10種類以上にもなります。

この様な選択肢の中から自分にあったものを選ばなくてはならないわけであり、
その手順をどなたでも無理なくできるということが必要です。

しかしながら現在の日本の歯科医療ではこのような選択をうまく行えない状況に
なっています。

自分にあったより良い歯科治療を受けるため、治療にあたってはしっかりとその内容を確認するようにしましょう。